哲学とは、批判的思考(クリティカル・シンキング)を用い、目の前の問題について「本当にこの答えは正しいのか」ということを粘り強く考え続ける学問である。哲学者たちは、特にわれわれの生に密接に結びついている「世界」と「私」について問い直し、その答えを模索してきた。
 本講義では、そういった問いに真正面から取り組んできた(西洋)哲学の歴史に焦点を当て、取り上げる哲学者たちが自らの思索をどのような理路によって構築していったのか、「世界」と「私」というテーマに対してどういう立ち位置をとるにいたったのかを概説する。なお、背景となる哲学史および議論に関わる概念や用語はその都度授業内で解説するため、西洋哲学史についての予備知識は不要である。