現代を理解するためには歴史を学ぶ必要があります。本講義では、天皇制と国際秩序の観点から日本史を捉えなおすことにより、日本の歴史的特性を浮かび上がらせ、世界の中の日本の位置づけを考えます。その際日本のみを対象とする一国史観に陥らないように、同時代の東アジアや世界の動向との比較を心がけます。本講義では、受講生は単に教員の説明を聴くだけでなく、プリントの史料を読み解き解釈するという作業を教員とともに行うことになります。この史料読解により受講生は、小説やドラマにおける歴史とは異なる歴史学の奥深さを知ることになるでしょう。本講義は、単に歴史の知識を得る「教養の歴史学」の講義ではなく、受講生が歴史学的なものの考え方を修得する「実践の歴史学」の講義であるといえます。歴史・政治・思想をトータルに考察する本講義は実社会でも役立つ実用的な教養科目であるといえます。中学校教員免許状(社会)取得希望者は必修です。
- 教師: 有谷 三樹彦