・本講義は、近現代日本の病気と医療という観点から、科学技術の歴史を論じる。
インフルエンザやがんなど、病気はかかった個人の生物学的現象にとどまらない。昨今のコロナウィルスに顕著に示されるように、私たちに属している社会のものと言える。それらが医療行政やマスコミ報道の対象であることからもわかる。同時に公害病や薬害のほか、かつて蔓延した結核や性病のように社会そのものが引き起こす病気もある。病気は文明を変え、文明は病気をおこし、社会を動かしてきた。それら病気には歴史がある。本講義は近代日本を対象としてその諸相を論じる。その際、世界史的動向を視野に、学説、医療行政や制度のほか、教育・社会・文化的側面にも焦点をあて多角的にその歴史を追っていく。
インフルエンザやがんなど、病気はかかった個人の生物学的現象にとどまらない。昨今のコロナウィルスに顕著に示されるように、私たちに属している社会のものと言える。それらが医療行政やマスコミ報道の対象であることからもわかる。同時に公害病や薬害のほか、かつて蔓延した結核や性病のように社会そのものが引き起こす病気もある。病気は文明を変え、文明は病気をおこし、社会を動かしてきた。それら病気には歴史がある。本講義は近代日本を対象としてその諸相を論じる。その際、世界史的動向を視野に、学説、医療行政や制度のほか、教育・社会・文化的側面にも焦点をあて多角的にその歴史を追っていく。
- 教師: 横山 尊